約束の続き
第3回で書いたとおり、製品の機能ページは①すごいでしょ、②こんな風にすごい、③こんな機能もあるよ、の三層でできています。③は127本のフラグメントとして作り直し、束にして各ページに載せました。ここまでが前回まで。

問題は、その上に載っている①と②です。③だけが新しい事実で、①②は何年も前の売り文句のまま。同じページの中で、新しい事実と古い宣伝が同居していました。今回はこれを、③の事実の上に書き直します。
仕分けの型
やり方は単純です。②の一文一文を台帳と突き合わせて、三つに分けます。

裏付けあり——③の束のどれかで裏が取れる文。これは残します。
言い過ぎ——機能は実在するが、形容が過剰な文。「あらゆる用途に」「最適な」「大幅に削減」「自由自在」。形容と効果の断定を落として、できることだけを書いた文に直します。
裏付けなし——台帳のどこにも痕跡がない文。開けてみると、たいていは昔のライティングの化石でした。「直前配信」「自動収集」は、書いた本人に聞いても何を指すのか分からない語。「回帰履歴」は「回遊」の書き間違い。台帳がなければ、どれも今日まで気づかれないままでした。
書き直しはCSV一枚
第4回で、フラグメントは定型フォームのコンテンツだと書きました。実は製品ページ自体も同じ仕組みで、見出しも本文も、全部が項目です。だから書き直しは、ページを一枚ずつ編集するのではなく、変更する項目だけを載せたCSVを作って、テスト取込で確認してから本取込する——それで終わりです。9ページ分の書き直しが、ファイル一枚に収まりました。
転びは一つ。取込が「対象が特定できません」と言って止まりました。原因は、今は使っていない設定欄に残っていた曖昧な参照です。表示には出ない欄のゴミが、現役の取込を止める。掃除して解決しましたが、おかげでリライトが、ページの健康診断まで兼ねることになりました。
一日で9ページ
「全部一気にやっちゃおうか?」
朝はCMSのページ一枚を仕分けするつもりでした。型ができてみると、残り8ページは同じ手順の繰り返しです。裁定が要る箇所——残すか、看板を降ろすか、削るか——だけを人が決めて、書き直しと検証はAIがやる。書き直したあとは、消したはずの言い過ぎが残っていないかを機械で総ざらいして、公開後にスクリーンショットで1ページずつ検収しました。夕方には9ページ全部が終わっていました。
どうなったか。③の束で裏が取れることだけが②に載り、②を要約したものが①になりました。③→②→①が、初めて同じ事実の上に立ちました。

書き直したページの実物は、CMSの機能ページで見られます。
台帳は二度働く
127本を作るために組んだ台帳が、今度は売り文句の検収装置として働きました。裏の取れる文だけを残し、置き忘れた語を拾い上げる。台帳は作って終わりではなく、使うたびに別の仕事をしてくれます。
次はFAQです。古いFAQを「作ってはいけないものの一覧」として、機能ページ単位で作り直します。